2021/2/15 余波 ~刻まれた過去ノ巻~
なごりとは、風が静まりかえった後に残っている波ですね。
土曜日の夜の出来事は、そんな感じに例えたい。
何度もフラッシュバックする。
でも過去の事。
実は、金曜日の営業後に吾輩は3・11の出来事をNHKから取材を受けていました。
何に使われるかは分かりませんが質問に応える1時間半。
今だから話せる事。何をしてきたのか。今後どう考えているのか。
伝えつつ心は痛いが、過去の事。
死んでないんだから今を生きる。
生きている事に感謝しないとです。
前夜に震災の取材を受けて、翌日に地震って吾輩は切っても切れない関係なんだろと実感した。
命がある限り、過去を糧にして、何でもいいから前向きになれる言葉や行動を取れたらいいかなと。
全ては経験値。
当日は相当に久しぶりに皆よりも早く帰った。
家に着き、エリンギを焼いてビールに手を付けようとした時、エビ氏から電話が鳴った。
どうやらキクリンがスマホを忘れたようで相談の電話。
電話を着るとアラームが鳴った。
子供の泣き声が聞こえるが吾輩は辺りを見渡す。
戸棚を全て絞め、沿岸に住むヒラ氏、まいチャンに連絡をする。
どちらも沿岸に住んでいるだけに両方の旦那に「高台に逃げろ」を伝えた。
妻子の様子を見てギュっとして風呂に水を溜める。
少ないが無いよりもまし。
家は崩壊はしません。
津波や、がけ崩れ等が心配なだけ。
アヤト氏はエビ氏と一緒だったのも良かった。
エビ氏が迅速な対応を取ってくれた。
「蛯名さんと一緒に居て良かったです」と言っていた。
これも運ですね。
翌日サロンへ来たらエビ氏が片づけをしていた。
交通機関がマヒをし、皆が遅れていた。
「やっぱ自転車で来れる距離って良いッスね。」
「だろ。」
以前にも伝えていた。
「君は何があろうと、歩いてでも来れる所に住むんだぞ。」
終礼でも「いつもと変わらず皆と働けて、皆の笑顔が見れるのが一番です」と伝えた。
ゲストの中でも沢山の方々が相当に辛い思いをされた方が多くお越し下さります。
全ては過去の事ですが、忘れられない出来ごとです。
我々は丁寧に髪を洗い、切り、笑ってお帰りさせるのが務めです。
3ヶ月に一度、東京から髪を切りに来てくれる「安松っつあん」
いつもは最終の新幹線で来るのだが、この日は一本早めたらしい。
新幹線を降りると揺れたらしい。
駅から出されてstadiumへ予約(笑)
あのブザーが鳴ってすぐに予約が入り、男って凄いなって思った。
ホテルのエレベーターは止まり階段で16階まで登ったようです。
帰りも新幹線が不通で常磐線で4時間半で帰ると言ってました。
有難いに尽きる。
震災での無料シャンプーで出会った「そーちゃん」が来た。
皆が忘れられない出来ごとです。
何が出来るかは分かりませんが、皆で分かち合い、支え合って生きて行きたいよね。
それにしても深夜の出来ごとで良かったと思う。
刻まれた過去。
明日は定休日です。
海?
無理でしょ。
なんにもしない休日を吾輩は2カ月も過ごしているとさ。
おしまい